無職探検記

朝目覚めても何もすることがない。
先日応募した会社からはまだ音沙汰なく意気消沈どころか諦めもよぎる。
とは言っても何もせずに1日を終えるのは嫌なので外に出ることにした。

わたしの住む町は長崎市内では有名な観光地で、日曜日はとくに活気がある。写真を撮るカップルや、買い物する家族連れ、ソフトクリームを食べる外国人。春の空気も相まって陽気に見える。
マリア様もお花に囲まれて美しい。
外出の目的は①県立図書館に本を返す ことと、②手紙を出す ことである。
路面電車に乗れば目的地には30分ほどでつくが、せっかくなので歩くことにした。
商店街のアーケードを抜けたところでふとお腹が減り、中通りでおにぎりを2つ買った。眼鏡橋のある中島川を上流に向かって歩き、途中の公園で食べる。
まだ少し残った桜が風に吹かれて手元に落ちてくる(なんて風情があることか)。ここで友人に手紙を書き、ポストを探しながら県立図書館へ向かう。
本を返却後、特に目的はなかったがせっかくなので諏訪神社へ詣ることにした。
県立図書館から諏訪神社へは5分ほどしかかからない。この辺りは昔からの木が残されていて空気が美味しく感じる。少しのぼると諏訪神社の手前にある月見茶屋が見えた。ここはぼた餅が有名だが、ここまで飲み物を一切口にしていなかったわたしは必然的に店頭の冷蔵庫へ誘われた。
ラムネと瓶のウーロン茶が入っていたが、やはりラムネに勝るものなし。110円で購入(安い!)、しばし休憩。
余談だが、この手引きラムネを売っている古田勝吉商店は明治からの老舗である(すごい)。
一息ついたあと、お詣りを済まし、さてどうしようかと悩んだ。
紙とペンがあるのでスケッチをしようと思い、とりあえず歩くことにした。なるべく眺めのいい場所を探しに。
歩いていると一定の間隔でネコと遭遇する。長崎は本当にネコのまちである。
階段をおりたりのぼったりしていると古いポストを見つけた!イカす!友人への手紙はここへ投函。
さて、まだ景色のいい場所は見当たらない。目指すべき場所は「上」なのだが、よくもまぁ、こんなに階段がありますこと。
もはや登山である。元は山だっただけに間違ってはいないのだが、こんな場所にもたくさんの住宅が貼り付いているのだからなおのこと驚く。地元人だが驚く。
ちょうどいい場所があったので階段に腰掛けてスケッチを始めた。動くものより建物がいい、と思い、斜面に貼り付く家々を描いていたが…
キリがない!手前の家を描いて、対面する側の家も描いて、山があって、その奥にもさらにその奥にも家が。か、描けない/(^o^)\
2時間弱でギブアップ。暖かいと思っていたが、座り続けていたらすっかり体が冷えてしまった。
でもなんとなく達成感。
それから下山し、また歩いて家まで帰った。不思議と疲れはなかった。
働いてないからだろうか…。エネルギーが有り余っている!はやく働きたいものだ。
今日のところはここまで。
お付き合いありがとうございました。
つづく。


新年度、無職

日々のこと、暮らしの中のもの

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